どんな病気?
顔面や頚部、腋窩あるいは鼠径などにイボ状の皮膚から突出する小さな結節が多発することがあります。これらの多くは良性の(がんではない)皮膚の変化ですが、外観上あるいは触れると気になるなどの理由で受診される患者さんの多い病気です。種類としては以下のような病気が混在することが多いです。
脂漏性角化症
顔面や頚部、あるいは手の甲など日光の当たる部位に多く発症する(胸や背中などに他部位に発症することもあります)、表面のかさかさとして盛り上がるイボ状、褐色から黒色の結節です。初期には平坦ですが徐々に盛り上がってきます。見た目がよく似る場合がある悪性の病気には、有棘細胞癌という皮膚癌もありますので、急に大きくなっている場合など診察時にお伝えください。これらを見分けるためには、ダーモスコピーの検査が有効です。
アクロコルドン(スキンタッグ、軟性線維腫)
首やわきの下など、皮膚と皮膚が擦れやすい部位にできる皮膚の病気です。多くは肌色から褐色で、やわらかく数ミリ程度の皮膚の突出です。時に擦れなど原因で炎症を起こすと、赤く腫れて痛みを伴うことがあります。
治療法
つが皮膚科医院では、これらの皮膚の病気に対しては、冷凍凝固療法(液体窒素を用いて病変を凍結させる治療法)が可能です。おおむね2週間ごとに数回の治療回数を必要とすることが多いです。副作用としては凍結部位には、軽い痛み、時に水ぶくれとなること、色素沈着・脱失(皮膚が茶色くなること・反対に白く色が抜けること)などが起こることがあります。