どんな病気?
単純疱疹(単純ヘルペス)は、HSV1、HSV2(単純ヘルペスウイルス1型、2型)による感染症です。HSV1は主に口唇などの顔面、HSV2は陰部にぴりぴりとした痛みを伴う小水疱が集まった見た目の皮膚症状をつくります。HSVはヒトーヒト感染をするウイルスであり、HSV2には性感染症としての側面もあります。両者とも初感染の後にも、体調や内服している薬剤により症状を繰り返すことがあるのが特徴です。またアトピー性皮膚炎の患者さんに時に起こる合併症である、カポジ水痘様発疹症もHSVによる感染症です。
治療法
抗ウイルス薬の内服を行います。皮膚症状のある部位へ抗ウイルス薬の外用も併用することが多いです。上記のように、患者さんの中には症状を頻繁に繰り返す方がいるため、場合によっては陰部のヘルペスでは抗ウイルス薬の連日の内服(再発抑制療法)を行ったり、口唇のヘルペスなどでは予め処方しておいた抗ウイルス薬は患者さん自身が判断して内服を開始する治療方法(PIT; patient-initiated therapy)を行うこともあります。